MENU

【医師監修】AGA治療は一生続けるの? やめるとどうなる?

分かれ道

AGA治療は一生続けるのか。治療薬はいつまで飲み続けなければいけないのか。
こうした質問をよくいただくのですが、それは必ずしも医師が決めることではありません。患者様自身の満足度によって決めれば良いのです。
ではどのように決めれば良いのか?
ポイントは、治療当初抱えていた悩みが解決できたかどうか。治療をやめても、その悩みは再燃することはないかです。
そもそもAGA治療は、命に関わるような病気の治療ではなく、悩みを解決するための治療であることを念頭に置いてください。ここでは、AGA治療の意義と、やめるタイミングの見つけ方について情報提供させていただきます。

治療に関する質問にお答えいたします!

ご予約 / お問い合わせ

【受付時間】10:00〜19:00(年中無休)

LINE予約

無料
カウンセリング予約

目次

AGAは完治するか?

AGA治療によって、太くて十分な毛量を復活させることは可能です。
治療開始直後に一旦症状が悪化したかのような状態(初期脱毛と言います)になりますが、そこから徐々に改善し、およそ半年から1年後に改善のピークを迎えます。それ以降の治療は、改善した状態を維持する目的で行われるのが一般的です。

AGA治療で実感する効果と時期の関係
AGA治療で実感する効果と時期の関係

ただし、もし治療を中止した場合、以前の状態に戻ってしまうことがあります。
AGA治療の限界は、投薬によって髪の量を増やし、これを維持すること。もし完治というものを「治療なしに髪の毛が増えた状態を維持すること」と考えるなら、それはできません。

治療をやめるとどうなる?

AGAは進行性の脱毛症であり、加齢に伴い徐々に症状が悪化していきます。ホルモンや毛母細胞に働きかける薬を使用することで脱毛を抑えていますが、治療をやめた場合、薄毛症状は進行する可能性が極めて高いです。つまり、髪の毛が生えていてほしいと思えるうちは、治療を続けていただく必要があるということです。

AGA治療薬は減らすことができる?

一定の発毛効果が得られていれば、医師と相談の上、効果を落とさずに服用量を減らすことは検討できます。例えばフィナステリドとミノキシジル(外用薬)併用の場合、ミノキシジルを徐々に減らして最終的に中止するなどです。
絶対にやめていただきたいのは、自己判断で服用量を減らすことです。それによって、薄毛が一気に進行することも考えられます。もしやめると決めた場合も、できれば医師と相談しながら進めてください。

なぜAGAは完治が難しいのか?

なぜ、AGAの完治は難しいのかをご理解いただくため、AGAの脱毛メカニズムと、現状のAGA治療が行なっていることについてご説明します。

AGAの脱毛メカニズム

AGAを引き起こす要因は、生活習慣の乱れや遺伝などさまざまなことが考えられますが、最も大きく影響しているのはジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの働きだと考えられます。
DHTは、テストステロンという男性ホルモンと5αリダクターゼという酵素が結合することで生じます。このDHTが、毛髪の育成に関わる毛乳頭細胞の受容体と結合した際、TGF-βという脱毛を促すシグナルを出して髪の成長を妨げます。その結果抜け毛が増え、薄毛が進行するのです。

AGAの脱毛の仕組み
AGAの脱毛の仕組み

AGA治療が行なっていること

現状のAGA治療で行っているのは、抜け毛を促す要因(5αリダクターゼ)をブロックすることと、髪の成長を促す成分を与えたり、そのための環境を整えたりすることです。
原因となっているテストステロンという男性ホルモンや、薄毛を誘発する酵素自体を無くす働きはないので、治療をやめれば症状は再燃することになります。完治が難しいのは、このような背景があるためです。

AGA治療薬の働き
AGA治療薬の働き

AGAの薬物療法

AGAの治療薬には、抜け毛を抑える守りの治療薬と、毛を生やす方向に働く攻めの治療薬があり、症状によって使い分けます。初期症状の場合は単剤で治療することもあります。
ここでは、AGA治療でよく用いられる3種の治療薬についてご紹介します。

AGA治療でよく用いられる3つの治療薬
AGA治療でよく用いられる3つの治療薬

フィナステリド(内服薬)

フィナステリドは、抜け毛を防ぐ「守り」の治療薬です。AGAの原因物質の生成を促す酵素「II型5αリダクターゼ」の働きを阻害する効果があります。すでに数多くの薄毛治療に関する臨床試験の結果が報告されており、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」[1]では、男性型脱毛症の治療薬として強く推奨されています(推奨度A)。
服用患者さんを5年間追跡した研究では、90%の方の抜け毛の進行抑制・改善効果が認められました[2]

フィナステリドのリスク・副作用胃部不快感/性欲減退/勃起不全/精子減少/睾丸痛/唇や顔面の腫れ/じんましん/発疹/肝臓の酵素値の上昇(※肝機能が悪い方は服用NG)
※胎児に影響が出る可能性があるため、女性は服用しないでください。
費用¥6,600/1ヵ月
注意点・特記事項
  • 本施術は、未承認機器・未承認医薬品を使用した自由診療です。
  • 薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っています(※ご参考:個人輸入に関する厚生労働省の案内)。
  • 同一の成分・性能を有する、他の国内承認医薬品等はありません。
  • 重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。

デュタステリド(内服薬)

デュタステリドもまた、抜け毛を防ぐ「守り」の治療薬です。AGAの原因物質の生成を促す酵素「5αリダクターゼ」にはⅠ型とⅡ型が存在しますが、この両方を阻害することで抜け毛を防ぎます。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では男性型脱毛症の治療薬として強く推奨されています(推奨度A)。
外国人男性378例を対象にした24週時の評価では、プラセボと比較して頭頂部の有意な改善効果が認められました[3]

デュタステリド(ザガーロ)のリスク・副作用胃部不快感/性欲減退/勃起不全/精子減少/睾丸痛/唇や顔面の腫れ/じんましん/発疹/肝臓の酵素値の上昇(※肝機能が悪い方は服用NG)
※胎児に影響が出る可能性があるため、女性は服用しないでください。
費用¥5,830/1ヵ月
注意点・特記事項
  • 本施術は、未承認機器・未承認医薬品を使用した自由診療です。
  • 薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っています(※ご参考:個人輸入に関する厚生労働省の案内)。
  • 同一の成分・性能を有する、他の国内承認医薬品等はありません。
  • 重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。

ミノキシジル(外用薬)

ミノキシジルは血流改善と成長因子の産生によって毛髪をより太く、ハリのある状態に改善します。タイプとしては発毛をうながす方向に働く「攻め」の治療薬です。
「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では、男女の脱毛症治療薬として強く推奨されています(推奨度A)。
日本人を対象にした研究でも、ミノキシジル投与によって硬い髪の毛が増加したことが、性別を問わず確認されています[4][5]

ミノキシジルのリスク・副作用内服薬と比べて副作用は出にくいですが、主にみられるものは血圧低下や心拍数の増加、頭痛やめまい、多毛症、体重増加、手足のむくみです。もし症状が辛い場合は使用を中止し、担当の医師にご相談ください。
費用スマイルAGA処方(内服+外用)¥38,500 ~ ¥55,000/月
注意点・特記事項
  • 本施術は、国内では頭皮に塗布する一般用医薬品として承認されています。
  • 内服薬としては、国内で承認されているものはありません。諸外国における安全性等に係る情報内服薬としてはアメリカのFDAで高血圧治療薬として承認されています。
  • 薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っています(※ご参考:個人輸入に関する厚生労働省の案内)。

価値観の変化が治療のやめどき

人生の悩みは時と共に変化します。若い頃のコンプレックスが、大人になるとそれほど気にならなくなるということは少なくないはず。
毛髪の悩みも似ています。ライフステージが変わり価値観も変わってくることで、薄毛の悩みがそれほど重要ではなくなることもあるのでしょう。そう感じた時点でおやめになるのは、妥当な選択だと思います。

  • 退職して人前に出る機会も減った
  • 子供が大きくなってきた
  • 同世代の友人たちの頭髪も薄くなってきた

このような変化をきっかけに「薄毛のことはもう気にならないかも」と思えたなら、それは治療のやめどきかもしれません。

治療をやめる時の注意点

治療で得られた効果を末長くキープしたいというお気持ちがあるうちは、治療を継続されることをお勧めします。
当院では、患者様のご要望に基づき、治療をいつまで続けるか、やめどきはどうするかといったご相談も伺いながら、最後まで伴走させていただきます。薄毛にお悩みの方は是非カウンセリングにお越しください。

コラムのポイント
  • AGA治療はあくまで進行を遅らせるもの
  • したがって、AGAが完治することはない
  • 治療のやめ時は、悩みの深さで判断するのが良い
引用文献

このコラムを監修した医師

清水 弘太郎のアバター 清水 弘太郎 スマイルAGAクリニック 診療部長

清水 弘太郎 医師(スマイルAGAクリニック 診療部長)

目次